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低体温療法のススメ [医療現場]

低体温療法(脳低温療法)という治療がある。
一般的には、心肺停止の患者が蘇生したあと、その脳の機能を温存させ、時間が経って回復してきた時に少しでも脳の機能を残しておこうとする医療行為だ。

ここで断っておかなければならないのは、心肺停止から蘇生して低体温療法をすれば、誰もが後遺症なしに復活することを約束するものではない、ということ。
そもそも心肺停止に陥る段階で体は既に瀕死の状態であり、その治療が完遂されなければならないこと、また、脳のダメージが少ない内に低体温療法を行わなければそれまでに脳はダメージを受けてしまうなど、完全復活までには様々な関門をクリアしなければならない。
適応とするにはどういう患者が良いのか、年齢やADLは?など、適応の幅を決めるのもまた重要である。

当院でも、そろそろ低温療法を始めようかというところで、その適応について悩むことになる。
様々な診療科が関わりうるだけに、救急だけで決めきれない部分もあり、悩ましいところだ。
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